わたしが2年ほど前に春画について知りたい、学びたいと思ったときに春画が鑑賞できるイベントをネットで探していた。
しかしわたしが参加したいと思えるイベントがほとんどなかった。
だったら自分で主催しようと思い、やりだしたのが「春画バー」。
春画バーでは、わたしが江戸期の文献を読み再現したムラムラするお香や、男色で使用する潤滑剤を触ったり嗅いだりしてもらい、それにまつわる春画について解説するイベントです。
体験型イベントにすることで、歴史の文化との隔たりを感じさせず、「実際に存在した文化」として江戸の性について知ってもらいやすくなります。
初期の頃は、私自身が受け身で解説を聞くことが苦手なため春画の解説を聞いてもらう時間は敢えて設けなかったのだが、解説を聞きたいという要望もやはりあったので、春画を当時の性文化と交えて手触りや香りを体験してもらいながら鑑賞する形式で春画の解説をはじめました。
参加の方は春画や性具、当時の性意識について書かれているしおりと、今回のイベントのためだけに作成した非売品のクリアファイルを配布しました。
しおりは帰宅してからも読みものとして楽しめるように解説の補足をした保存版です。
前半は性具体験や解説、後半は店内の春画を観てまわったり、個人的に知りたいことにお答えする時間にしました。
参加者の方々はお酒を飲んだり、貝を食べながら参加をしてもらいました。
銀座の築地和光の名物マスターによる秀逸な合いの手により、全4回のイベントはテンポよく進みました。
わたしのイベントの参加者のほとんどは20代から30代頃の女性で、おひとりでの参加の方々ばかりです。
初期の春画バーでは性別で回を分けていましたが、参加者の方々は純粋に江戸の春画や性文化について知りたい方々で、そこに性別や年齢の隔たりは無いと感じたので、参加の条件を設けることを止めました。
歴史が好きな方、春画が好きな方、参加理由は様々ですが、みなさんそれぞれ参加した収穫ができることは開催側としてもとても有意義です。
いつかコレクションだけの春画展も開催したいです。
それでは。