News/Event
2023年6月15日に新潮社より『春画の穴』を上梓することになりました。 この書籍は新潮社のPR誌『波』の連載を単行本化したものです。 連載はすべてモノクロで画像を掲載していたのですが、刊行にあたりカラーで大きめの画像を掲載したので、 より江戸の性の世界に入り込みやすくなっています。 気になっていた江戸期の身体や性の表現 2018年頃から春画の活動をゼロからスタートし、くずし字の勉強をするようになり、 研究者の本ではなく、大学のベータベースから春本を直接読むようになりました。 そのなかで興味が湧いたの ...
この度、新刊『江戸の女性たちは どうしてましたか?ー春画と性典物からジェンダー史をゆるゆる読み解く』を晶文社より出版することとなりました。 性の捉え方が変化しつつあるこの時代、かつての日本の文化風習をどのように受け止め、考えればよいのだろう。 春画や江戸期の書物をジェンダーで読み替えながら、ときに笑い!ときに批評しながら!私たちの性を「今」考える一冊ができました。 現代で度々、女性の性表現が話題にあがり、その度に江戸期の春画が比較されます。 「江戸期に女性の乳房はエロの題材にはならなかった」 そしてある人 ...
2021年3月31日に株式会社CCCメディアハウス様より書籍を出すことが決まりました。 タイトルは『春画にハマりまして。』 3年前に、いきなり春画にハマったわたしが今まで得てきた楽しみ方や、皆さまに発信したいことをギュウウと詰め込んだエッセイです。 2018年から春画の発信を初めて、このように本という形になり、皆さまに恩返しをすることができました。 春画の勉強を始めた頃は、研究者の方々のご本を読んで楽しんでいました。 しかし楽しむほどに段々とホンモノの春画が欲しくなり、くずし字を読めるようになると、それま ...
Diary
行ってよかった!佐渡の野呂間人形は生で見ないとわからない良さがある
佐渡の「のろま人形」が観たかった 佐渡の「のろま人形」の存在を知ってから、ずっと生で観劇したいと思って、はや数年。 のろま人形の起源は寛文•延宝(1661-1681)年間に江戸の野呂松 勘兵衛という人形遣いが道化人形をつかったことが始まりとされ、「のろま」は人形遣いの「野呂松」の略とも言われています。 古くは浄瑠璃芝居の合間の芝居として演じられ、品のある浄瑠璃の間に「わらい」を挟むことで見物を喜ばせたと言われています。現在は重要無形民俗文化財に指定されています。 昭和40(1965)年7月号の『民藝』(日 ...
お久しぶりです、春画ールです。今回は春画と全く関係がない江戸期の姦淫事件について記録しておきます。 今回取り上げる事件は『旧幕府引継書目録 第1輯』(文生書院)の89頁「主人之女房娘と密通之類」の項に記載のある「下目黒町喜八主人之娘幼女かよと密通いたし同人相果候一件(町奉行伺、寛政十二年渡)」です。 大まかに事件を伝えると、吉兵衛の娘・かよ が、父の召使である19歳の喜八に姦淫の末に殺害された事件です。裁きの末、幼女への姦淫は遠島が元例であるものの、喜八の罪はさらに重いとみなされ、引廻しの上、獄門と判決が ...
江戸期には性的な様々な見世物興行が行われていました。 しかしながらその記録を資料より辿ろうとすると、思いのほか纏まった情報が少なく、 様々な書籍などの媒体から探し、細々と記録をかき集めるほかありませんでした。 この記事では江戸~明治期の性の見世物興行に焦点当ててきます。 各地で行われた「やれ吹けそれ吹け」とは? 絵師不詳『花いかだ』立命館アートリサーチセンター アイキャッチ画像同じく三味線の囃子とともに披露する見世物 性的な見世物として広く知られているものに「やれ吹けそれ吹け」という見世物があります。 ...