この江戸料理再現企画は寛政元年(1789年)に成立した料理本『甘藷百珍(いもひゃくちん)』のレシピ123種類を無謀にも全て再現させる企画です。
全国のサツマイモ好きの皆さまへ捧げる全力おいもドキュメンタリー。
「あられ」と聞くと空から降ってくる氷の粒か、もち米を原料とする菓子を思い出しますね。
菓子のあられは平安時代にはすでに存在し、江戸時代には多く生産されていたようです。
今回の「板家氷霰いも(いたやのあられいも)」は米菓のあられのようにモチ米を使用するのではなくサツマイモでつくる菓子です。
では作り方を見ていきましょう!
材料とつくりかた
サツマイモ…たべたいぶんだけ
《つくりかた現代訳》
生のいもを厚さ三ミリほどに切り、筒のような(上の図参照)形の金属製の打ち抜き道具で押し切り、丸い形にして焙炉(ほいろ。茶葉などを乾かす乾燥機の一種)にかけ、お菓子として用います。
今回は厚さ三ミリの厚さのサツマイモを三枚用意しました。
上の挿絵のような打ち抜き道具で丸くあられのようにサツマイモを打ち抜いていくようなのですが、このような打ち抜き道具が自宅にありません。
なので包丁でさいの目上に四角く切りました。
ここから乾燥させていくのですが、焙炉のように弱く加熱し乾燥させる機械の代用として、フライパンにクッキングシートを敷いて弱火で加熱します。
だんだんと水分が出てきてサツマイモの色が変わっていきます。
クッキングシートにサツマイモがくっつかないように、時々かき混ぜます。
10分から13分ほど弱火で加熱したら完成です。
部屋の湿度やフライパンの素材で火の通り時間が異なると思うのですが、いくつか食べてみて生の食感が無ければキツネ色でなくても大丈夫です。
加熱が終わったら火を消し、そのままフライパンの上で5-10分サツマイモを冷まします。
「板家氷霰いも(いたやのあられいも)」の完成です~!
塩をパッパと振りかけて菓子としてつまんでも美味しいです。
カリカリの食感の部分としっとりとした部分がありノンフライのスナック感覚。
さらにカリカリ食感にしたい場合はさらに弱火でじっくり加熱し、フライパンの上でしっかり冷ますとよいかもしれません。
サラダやヨーグルトにかけても美味しいです「板家氷霰いも(いたやのあられいも)」。
「レシピ読めば、だいたいイメージつくよね」と思いたくなるレシピでも、作ってみると想像と違っていたりするものです。
「江戸料理です!」なんて物凄いと感じるというより、「江戸期にこのようなサツマイモの使い方あったんだ~」としみじみ感じていただけたら幸いです。
材料とつくりかた
サツマイモ…たべたいぶんだけ
《つくりかた現代訳》
生のいもを厚さ三ミリほどに切り、筒のような(上の図参照)形の金属製の打ち抜き道具で押し切り、丸い形にして焙炉(ほいろ。茶葉などを乾かす乾燥機の一種)にかけ、お菓子として用います。