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紗久楽さわ先生『百と卍』第3巻サイン会で江戸の性文化の展示

令和元年9月28日に秋葉原のアニメイト様で紗久楽さわ先生の『百と卍』第三巻発売記念サイン会が開催されました。

『百と卍』は文化庁メディア芸術祭マンガ部門でBLで初の優秀賞を飾り、ものすごく勢いのある作品です。

漫画家の紗久楽さわ先生の「江戸を含めた歴史を現代の人たちにどのように伝えるか」の考え方がすごく好きで、わたし自身も本当に

励まされ、出会えたことに心底感謝しています。

男色とBLを=(イコール)とはせず、自然にそれを江戸時代に落とし込み、馴染ませ、人物たちに命を吹き込んだ。

男色ありのBLありなのが、『百と卍』であり、江戸時代の風俗を知らないひとでも楽しめるのがこの作品です。

抽選で150名の方がサイン会への参加権が当てるシステムだったのですが、かなりの倍率だったみたいです。

海外からいらした方もいたようです。良い作品に国は関係ありませんね。

今回はなんとそのサイン会の参加者の方に配るお土産として、あの「いちぶのり」をさわ先生とコラボしたのです!

今回はこのいちぶのりができるまでの裏側や、サイン会の様子をチラリとお見せします。

いちぶのりの大量制作の裏側

いちぶのりは江戸時代に男色家が使用した潤滑剤です。

最初に受注を受けたとき、参加者の方々や関係者の方々のいちぶのり全部で200人分くらいを作ることにしました。

ひとり4個のいちぶのりをプレゼントするとして800個は作らないといけません。

今まで趣味でこじんまり作っていたいちぶのりがこんなに拡大するなんて夢にも思っていませんでした。

葛粉と布海苔

たまごアレルギーの方を配慮し、サイン会用のいちぶのりはたまご抜きで布海苔と葛粉で制作しました。

布海苔ふやかし中

炊き出しなのか?とツッコミたくなる大きな鍋に布海苔を投入し、ふやかします。

いちぶのり自体は何回もつくっているので手際はかなり良いです。

巨大な雪平鍋で布海苔を煮込む

長年の勘で布海苔の粘りを確かめていきます。

布海苔の煮汁が水っぽいと和紙に塗りつけて乾燥して再度ふやかしたときに粘りを感じないし、煮込み過ぎても人数分のいちぶのりが作れません。

布海苔のみでもトロトロ

布海苔の粗熱を取り葛粉を入れ、いちぶのりの原液の完成です。

この原液を和紙に10回塗り重ねます。10回は塗らないとぬめりを感じません。

いちぶのりを楽しみにしている方々のために心を込めてつくりました。

葛粉を布海苔の煮汁で伸ばしてる

延々といちぶのりを塗り重ねていく

いちぶのりを和紙に塗り重ね、裁断し、一分銀のサイズになるように和紙を折ります。

いちぶのりの折り方は私が探した限り資料がなく、いちぶのりの挿絵さえ見たことがありません。

潤滑剤自体は「通和散」や「練木」「やなぎのり」などでレシピはあるのに、なぜでしょうね。

口の中にいちぶのりを含んだときに和紙が唾液を取り込みやすい折り方を考えながら

一分銀サイズでせっせといちぶのりをつくり、なんとか納品に間に合いました。

にやにやしちゃうね

サイン会の当日は江戸の性文化の展示をしました。

さわ先生の美しい原稿の展示の隣で展示ができたのがすごく嬉しかったです。

当日の展示スペース

コレクションの豆版春画の展示のほか、布海苔といちぶのり原液の触り比べ、

江戸時代の催淫効果のあるお香の原料、水牛の角からできた張形などを展示しました。

やはり視覚だけでなく、触ったり、嗅いだりすることで自分の中に取り込める情報がさらに増えます。

いちぶのりの原液お触り体験はめっちゃ人気でした

サイン会に来ていた方々から

「サインまでの待ち時間が全然退屈しなかった!」

「お話がおもしろくて勉強になった!」

「わたしも春画に書いてあるくずし字が読めるようになりたい!」

などの様々な感想をもらい、今回の展示をやってほんとうによかったと感じました。

今後も様々な場所でこのような五感で体験する江戸の性文化の展示を続けていこうと思います。

春画で繋がるご縁に日々感謝です。

さらららと一発描きしてました。流石です。

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